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運送業の高卒採用|導入メリットと採用成功に向けたポイントを解説

堂下 直輝
この記事の監修者|堂下 直輝
更新日:2026年05月29日
公開日:2026年05月29日
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運送業の高卒採用|導入メリットと採用成功に向けたポイントを解説

物流業界を揺るがす「2024年問題」。労働時間の制限による輸送能力の低下が懸念される中、最も深刻な課題は「若手ドライバーの確保」です。中途採用市場での奪い合いが激化する今、新たな解決策として注目されているのが「新卒高校生」の採用です。

本記事では、運送業が高卒採用に取り組むべき理由から、特有のルール、成功するための実践的なノウハウまで、採用担当者が知っておくべき情報を解説します。

2024年問題の「解」は高卒採用にある?

深刻な人手不足に直面する運送業界において、高卒採用は単なる「数合わせ」ではなく、企業の若返りと持続可能性を支える戦略的な一手となります。なぜ今、高校生なのか、その背景を紐解きます。

ドライバー不足と高齢化の現状

現在、道路貨物運送業で働く人の約半数が40歳〜50代以上と言われており、全産業平均と比較しても高齢化が顕著です。ベテランの技術に頼り切り、若手が入職しない状態が続けば、10年後には技術の継承が途絶え、事業継続そのものが困難になる「担い手不足」の局面を迎えます。

今、18歳を採用することは、10年後の現場リーダーを育成することと同義なのです。

なぜ大卒ではなく「高卒」なのか?早期育成と定着の重要性

大卒採用は大手企業との激しい競合になりやすく、初任給の引き上げ競争も激化しています。一方、高卒生は「早く自立して働きたい」「地元で技術を身につけたい」という実利的な意欲を持つ層が厚いのが特徴です。

18歳という柔軟な時期から自社の文化や安全教育を徹底することで、他社の色がついていない「自社専属のプロ」として長く定着してくれる可能性が非常に高まります。

デジタルネイティブ世代がもたらす物流DXの加速

今の高校生は、生まれた時からスマートフォンやSNSが当たり前にあるデジタルネイティブです。配車システムの操作や動態管理アプリ、タブレット端末を使った検品作業など、新しいITツールへの抵抗感が全くありません。

アナログな慣習が残る現場において、彼らの存在は物流DXを現場レベルから自然な形で浸透させ、業務効率化を加速させる貴重な戦力となります。

運送業による「高卒採用」のメリット

中途採用に多額の広告費を投じても、即戦力はなかなか集まりません。高卒採用には、コスト面と採用効率面で大きなメリットが存在します。

ハローワーク活用で広告費を最小化

高卒採用の基本ルートは、公共職業安定所(ハローワーク)を通じて各学校へ求人票を届ける仕組みです。民間の求人媒体や紹介会社を利用する場合、一人採用するごとに数十万〜百万円単位のコストがかかることも珍しくありませんが、高卒採用はこの掲載料が無料です。

浮いた予算を、入社後の教育研修や車両の整備、あるいは準中型免許の取得支援費用に充てることができ、非常に効率的な投資と言えます。

辞退率が極めて低い「一人一社制」を味方につける

高校生の就職活動には、一定期間、一人の生徒は一社しか受験できない「一人一社制」という独自の慣習があります。大卒採用のように「複数内定を得てから一社を選ぶ」という流れではないため、内定を出した後の辞退が極めて発生しにくいのが最大の特徴です。

計画的な人員配置が可能になり、採用活動の徒労感を大幅に軽減できます。

地元志向の強さを活かした地域密着型の長期雇用

高校生の就職希望者の多くは、住み慣れた地域や親元を離れずに働きたいという「地元志向」を持っています。地域に根ざした運送会社であれば、彼らにとって「転勤がなく、安心して働ける場所」として魅力的に映ります。

地元の地理に明るいことはドライバーとしての強みにもなり、家族の支えもある環境下で働くため、突発的な離職を防ぎやすいという側面もあります。

知っておきたい「高卒採用ルール」と年間スケジュール

高卒採用は、大卒や中途採用とは全く異なる「学校教育の一環」としての厳格なルールが存在します。スケジュールを把握し、ルールを遵守することが成功の第一歩です。

6月求人票作成から9月内定までの採用スケジュール

高卒採用は短期決戦です。6月にハローワークへ求人を申し込み、7月の求人票公開と同時に学校訪問を開始、そして9月の選考解禁とともに内定を出すという流れが一般的です。この数ヶ月のピークを逃すと、優秀な生徒はあっという間に他社に決まってしまいます。

年間の採用計画を前倒しで策定し、6月のスタートラインに万全の状態で立つことが成否を分けます。

企業と生徒の直接連絡は厳禁?「学校斡旋」の正しいプロセス

選考期間中、企業が生徒と直接メールや電話で連絡を取ることは、一部の例外を除き原則として厳禁です。すべてのやり取りは「学校(進路指導教諭)」を介して行うのが鉄則です。

生徒を公平に守るための教育的配慮によるルールであり、これを軽視すると「ルールを守れない企業」として学校からの信頼を失い、翌年以降の紹介が途絶えるリスクがあるため細心の注意が必要です。

地域で異なる「一人一社制」緩和について

長らく維持されてきた「一人一社制」ですが、近年、生徒の職業選択の自由を広げるために、秋以降の二次募集からは複数社受験を認めるなど、ルールを緩和する都道府県が増えています。

自社が所在する地域の最新の運用ルールはどうなっているか、地元のハローワークや近隣校の進路指導室で事前にヒアリングしておくことで、柔軟な採用戦略を立てることが可能になります。

運送業の高卒採用を成功に導く実践ポイント

求人票を出すだけでは、高校生は集まりません。「選ばれる会社」になるための具体的なアクションをご紹介します。

進路指導教諭へのアプローチ

高卒採用における最大のインフルエンサーは「進路指導の先生」です。7月の求人解禁後に学校を訪問する際は、単に求人票を置いてもらうだけでなく、自社の「安全性へのこだわり」や「若手が実際に活躍している姿」を具体的に伝えましょう。

先生が「ここなら教え子を安心して預けられる」と確信すれば、進路相談の場で生徒に優先的に自社を勧めてくれる強力なサポーターになってくれます。

魅力的な「職場見学」の設計

高校生にとって、運送業の現場は「怖そう」「厳しそう」という先入観があるものです。職場見学では、ピカピカに整備された最新のトラックに乗せてあげたり、倉庫内の自動化設備を見せたりと、業界の「かっこよさ」を演出することが重要です。

また、あえて年齢の近い20代の若手社員との座談会を設定し、仕事のやりがいや休日の過ごし方などを本音で語ってもらうことで、生徒の不安を一気に解消できます。

SNS(TikTok・Instagram)を活用した「社風」の可視化

今の高校生は、会社名を知るとまずSNSで検索し、その会社の「リアルな雰囲気」を確認します。綺麗なオフィス、社員同士の仲の良さそうな休憩シーン、かっこいい車両の走行動画などをTikTokやInstagramで発信しましょう。

プロが作った広告よりも、スマホで撮影した「中の人の体温が伝わる投稿」の方が、彼らの共感と信頼を得やすく、応募の動機付けに直結します。

準中型免許取得支援制度の明文化で応募のハードルを下げる

18歳で普通免許を取得しても、現行制度では運転できる車両が限られます。そこで、「入社後に会社負担で準中型免許を取得させる」という支援制度を求人票に明文化しましょう。教習所に通う期間も給与を支払うといった手厚いサポートを打ち出すことで、経済的な不安を抱える生徒やその保護者に対して、大きな安心感と選ぶ理由を与えることができます。

早期離職を防ぐ「育成・定着」プログラムの重要性について

採用はゴールではなくスタートです。特に社会経験のない高校生には、手厚いフォローアップが欠かせません。

運輸業の3年以内離職率32.7%をどう改善するか?

高卒者の離職理由の多くは「仕事内容のギャップ」や「人間関係の悩み」です。これを防ぐには、入社直後の「リアリティ・ショック(想像と違った)」を最小限にすることが不可欠です。

入社後1年間は月1回の定期面談を行い、小さな不満や体調の変化を早期にキャッチできる体制を整えましょう。「自分のことを見てくれている」という実感が、帰属意識を高めます。

免許取得までの「助手期間」を充実させる方法

18歳で入社し、免許を取得するまでの数ヶ月間を「ただの助手」として放置してはいけません。この期間を「プロへの準備期間」と位置づけ、荷扱いの基本、顧客への挨拶、伝票処理、車両の日常点検などをステップアップ形式で学べるカリキュラムを用意しましょう。

毎日「今日はこれができるようになった」という小さな成功体験を積ませることが、プロドライバーとしての自覚を育みます。

孤立させない現場作り

ドライバーは一人で過ごす時間が長いため、新人は「自分は放置されているのではないか」と孤独を感じがちです。社内SNSでの声掛けや、帰着時の「おかえり、お疲れ様」という温かいコミュニケーションを徹底しましょう。

また、年の近い先輩を教育係にする「ブラザー・シスター制度」を導入し、業務以外のちょっとした悩みも相談できる居場所を車外に作る工夫が、離職防止の鍵となります。

SNSを活用した高卒者への採用PRはアップデートにご相談ください

株式会社アップデートは、運送業を含む採用難易度の高い業界に特化し、ショート動画を活用したSNS運用支援を行っています。企画から撮影、投稿、分析まで一貫して「丸投げ」でお任せいただけるため、採用担当者様の工数を90%削減しつつ、開始3ヶ月での採用実現を強力に後押しします。

SNSを通じて社風を可視化することで、応募数10倍、採用単価1/2といった実績も出ており、デジタルネイティブである高卒者へのアプローチに最適です。若手採用の「仕組み」作りは、ぜひ私たちアップデートにお任せください。

堂下 直輝

この記事の監修者|堂下 直輝

1994年、兵庫県生まれ。大学卒業後、株式会社マイナビに入社し、支社立ち上げから課長職までを経験。累計500社以上の採用支援に携わる。

2020年、株式会社アップデートを設立し、代表取締役に就任。「仕組みを変え、世界中の課題を解決し続ける」をミッションに掲げ、建設業・運送業・製造業を中心に採用支援事業を展開。
ショート動画やSNSを活用した採用支援を強みに、200を超えるアカウントの運用を支援。採用支援に関する講演活動も積極的に行い、実務と発信の両面から企業の採用課題解決に取り組んでいる。

現在はメガバンクなど金融機関とも提携し、大阪・東京・福岡を拠点に、全国の企業を支援している。

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